悠仁さまの日比谷高校進学について考える

f:id:mommapapa:20180906194431j:plain

平成30年9月6日:宮内庁提供映像

 現在お茶の水女子大附属小学校6年生の悠仁親王を持つ秋篠宮家にとって、中学をどこに決定するかはなかなか頭の痛い問題のようです。

同校に通う男子生徒にとっては、女子校である附属高校への進学枠がないために、遅くとも高校進学の際に必ず外部へ出ていかなければならない状況があります。ですから中学へ進学する際に、中高一貫校に進路を求めるのは、現在の東京であれば自然な発想の一つということになるでしょう。

個人的な印象ですが、秋篠宮家は、過去の事例にとらわれない新しい皇室像の在り方を求めようとする傾向が強いように思います。

しかし、眞子さまの事例もあり、国民の目も厳しい中で、なかなか思い切った方針を打ち出しにくい周辺環境もあろうかと察します。

 

筑波大附属中学への提携進学

 現在悠仁さまの進学先として、週刊誌レベルの報道で第一候補として挙げられるのが、お茶の水と提携校進学制度が整備された筑波大附属中学です。

今年2018年度から運用が始まった本制度は、両校の希望者に対して審査の上で、相互に生徒を受け入れるものですが、内部生にとっても突然の運用告知があったためか、悠仁親王を無試験で筑波大附属中学に進学させるために設けられた制度ではないかとの憶測が強いようです。

確かに、お茶の水に通う男子生徒にとっては、受験勉強なしで高校まで進学できる可能性が開けますから渡りに船の進学制度ですが、逆に筑波大附属の男子にとっては全く意味のない制度には違いありません。

もし本制度が悠仁親王のために用意されたものであれば、外部の批判を寄せ付けずにこのスキームに乗ることになるのではないでしょうか。

ただし、もし仮に、本制度が悠仁さまのためではないとしたら、例えば両校が以前より導入を検討していた制度であって、親王進学のタイミングに合わせて導入した場合には、本制度は使われない可能性が高いだろうと思います。

なぜなら、誰が見ても親王のために半ば強引に設けた制度だと感じてしまう中で、筑波大附属への進学を強く希望しない場合の宮家が、わざわざ国民感情を逆なでするような選択をするとは思えないからです。

ですから、お茶の水と筑波大附属の生徒相互受け入れが、悠仁さまのために準備された制度であれば、既定路線の通り筑波大附属中学進学、そうでなければ同校への進学はないように思います。 

 

渋谷教育学園渋谷への可能性

 そのような状況の中で、同じく週刊誌レベルの情報では、私学である渋谷教育学園渋谷中学、いわゆる渋渋に進学するのではないかという話題も根強いようです。

これは昨年の同校学園祭に、悠仁さま本人が見学に現れたということから囁かれる噂のようです。実際には他に数校の学園祭を訪れたとの報道もありますが、何故か同校以外は情報が表に出ていないように思います。

いずれにしても、眞子さまの状況が前向きに進展しない限りは、仮に悠仁さま本人や秋篠宮家が同校への進学を前向きに望んだとしても、そのような進路決定は行いにくいのではないかと思います。

眞子さまの件が広く国民に受け入れられる美談として進んでいれば、同校への進学も、進取の気性に富んだグローバル時代の新しい学校選択として称えられたと思いますが、現在の状況では、むしろ進取の取り組みというよりは、周囲への配慮に欠けた身勝手な行動と判断されてしまうかもしれません。

国民の心情や宮内庁関係者の気持ちを汲まないとも受け取られかねない進路選択は、やはり行いにくいのではないかと思います。

セキュリティの確保

 そして国民感情以上に、同校への通学における大きな課題となるのは、身辺の安全確保の問題ではないかと思います。この点で見た場合、渋渋はハードルの高い選択になるのではないでしょうか。

渋谷教育学園渋谷中学高校は、渋谷駅のハチ公像とはJRを挟んで反対側の明治通りを、原宿方面に向かって歩き、宮下公園を越えた先に位置しています。

同校はグランドやプールの設置がなく、前面道路から校内に直接アプローチする都心のビル型の学校です。ブリティッシュ・スクール東京に隣接していることも人気の一つでしょう。

f:id:mommapapa:20180904065333j:plain

今や世界的に有名な渋谷のスクランブル交差点とは反対ブロックの、比較的人通りの少ないエリアに位置するとはいえ、渋谷という場所の特性から、最近ではハロウィンの喧騒などに代表されるように、あらゆる国のあらゆる種類の人々が行き交う街であり、日頃から不審者と一般の方の線引きが難しいエリアです。

しかも周囲は同じような高さのオフィスビルやマンションに囲まれており、どこに誰が潜んでいるのか確認するのが困難です。周辺の窓から校内を捉えたり、東側に隣接するマンションや専門学校の屋上から校内に侵入することも、その道のプロであれば困難なことではないでしょう。

現在様々な憶測によって、同校の在校生や受験希望者、およびその保護者への影響なども含め、学校側は現時点でも既に十分振り回されているのではないかと想像します。

もしかすると、お受験ママの中には、悠仁親王が入学すると見越してわざわざ同校を進学先として狙っている方も一定数いるのかもしれません。

進学先がはっきりしない現在の状況がまだしばらく続くのは、あまり健全な状況ではないように思います。

 

学習院進学の可能性

 外野で見ている者からすると、今からでも学習院に進学するのが一番落ち着く選択であるように思います。

そもそも両親である秋篠宮と紀子さまが出会ったのが正に学習院なのですから、子供たちも母校に学ばせるのが自然な気がしますが、秋篠宮一男二女のこれまでの進学を見る限りでは、学習院を頑なに拒絶しているようにも感じます。

その辺りの理由や事情は日比父ブログの守備範囲ではありませんので追求はしませんが、悠仁親王は眞子さまや佳子さまとは立場が全く異なり天皇継承上位にある立場ですから、新しい皇族の在り方や自らのポリシーを尊重する以上に、大事に至らないための保守的な選択も視野に入れながら進学先を検討する冷静さが求められるのはないかと思います。

 

お茶の水附属中学から高校受験

 現在悠仁さまの中学校選択に関しては、外部進学が前提のように報道されています。

私自身もそういうものなのだな、と感じていましたが、ここにきて、もしかするとそのままお茶の水女子大附属中学に進学する可能性もゼロではないな、と思うようになりました。

その理由はやはり、眞子さまの婚姻に関する現在の状況からくるものです。

これまで見た通り、現在主な進学先候補とされているどの中学校を選択しても、以下の通り、宮家にとっても国民にとっても、小さくはない懸念が残るように思います。

  • 筑波大附属中: 進学方法への批判懸念
  • 渋渋中: 未知へのリスクと安全保障懸念
  • 学習院附属中: 秋篠宮家の意中外懸念

秋篠宮家に対する世間の目が厳しい現在、敢えて波風を立ててまで、何らかの懸念を伴うような進学を求めるのがよいのか、宮内庁にとっても頭の痛い問題でしょう。

ですから、お茶の水小学校に通う現在の状況を改めて冷静に考えると、何も特別なことなど考えず、そのままお茶の水中学に進学するのが一番自然なことではないかと感じてしまいます。

問題は、お茶の水高校が女子高のため、必ず高校受験に臨まなければならないことですが、従来ありえないと思われていた高校受験を選択することで、実は現在悩みの種となっている様々な懸念や問題が、一気に解決するようにも思われるのです。

 

日比谷推薦入学から東大推薦入学へ

 もし仮に悠仁さまが、実際にお茶の水女子大附属中学に進学された場合、つまり高校入試を選択された場合、日比谷高校に進学する可能性は相当高くなるように感じます。

理由は以下の通りです。

推薦入試があること

 まず推薦入試があることがポイントです。

悠仁さまが高校受験の一般入試に臨んだ場合、いくら親王とはいえ、採点を甘くしたり特別な加点を加えるような対応は、昨今の状況であれば、どの学校であっても行えないのではないかと思います。

もちろんどの高校であれ、合格するに十分な学力があれば問題はありませんが、一発勝負の試験であれば本人の実力に委ねるしかないですから、そうした選考方法に進学先の決定を委ねるのは避けるだろうと思います。

これに対し推薦入試の場合、例えば日比谷高校であれば、現在でも内申点と面接・集団討論を合わせた配点が全体の7割以上となり、都立進学校の中でも人物評価の得点が高い学校の一つです。

将来天皇に即位する予定の者が自らの立場を語ることに対し、誰がその内容を点数化できるでしょうか。

検査は適切に実施されると思いますが、内申点が確保されている場合、合格する必然性や可能性は十分高いと思います。

東京大学への進学が現実的なこと

 悠仁さまの大学進学に対し、紀子さまが東京大学への入学を希望されているという民間報道がネット上には多く見受けられます。

これが事実かどうかは定かではありませんが、東大に進む場合にも、日比谷から推薦入試による東大進学が現実的方法論の一つであるように思います。

どの学部への進学を希望しているのかは情報がありませんが、東京大学は、推薦入試で各学部が求める学生像や推薦要件等を公表しており、その内容を確認する限りでは、文学部、教育学部、教養学部、そして農学部などであれば、今からでも要件や推薦対象となるべき資質や実績などは積み上げられるように思います。

日比谷高校は、東大が推薦入試を開始した以降、毎年連続して東大推薦合格者を輩出している数少ない学校の一つですし、東京大学とは在学中からの学術的な交流も様々ありますから、この点でも実現性が高いように思います。

個人的には、報道からの悠仁さまの興味などを考慮した場合、日比谷高校であれば生物研究会や雑草研究会などに所属して、特定動植物の研究によって論文発表を重ねて、上記の推薦入試に臨むなどの対応が考えられるのではないかと思います。

高度安全保障が容易に確保可能なこと

 ほとんど意識されることがない事実ですが、実は日比谷高校は日本全国の幼稚園から大学まで、すべての教育機関の中で最も「潜在的セキュリティレベル」の高い学校だと考えることができます。

その理由は、以下の地図を確認すれば容易に理解可能です。

f:id:mommapapa:20180905233748j:plain

f:id:mommapapa:20180908104924j:plain

日比谷高校を訪れる者が最初に気付くのは、学校周辺に警察官や機動隊の特殊車輌がやたらと並んでいる点ではないでしょうか。

地図中の青線で囲んだエリアは、特にセキュリティレベルの高いと考えられるエリアの一つであり、このライン上には、常時警官や特殊車両が配置されています。

実は日比谷高校は、総理大臣官邸、国会議事堂、自由民主党本部など、日本の中枢機関に囲まれているため、結果的にこの高セキュリティ網の中に組み込まれているのです。

そしてその外側を、外務省、財務省、国土交通省、文部科学省、最高裁判所、警視庁、検察庁そしてアメリカ大使館などが取り囲んでおり、しかも皇居までも徒歩圏内です。

つまり政府は、現在の警備態勢を継続する形で、極めて高い国家警備保障を日比谷高校に向けることができるのです。それは極めて現実的な運用性ではないでしょうか。

そして日比谷高校と日枝神社の西を走る幹線は、「外堀通り」の名が示す通り、旧江戸城の外堀であった名残りであり、このため日比谷高校は、元来が星が丘と呼ばれる高台の上に位置する天然の要塞として、赤坂の雑踏とは地形的に隔離されているのです。

敷地の西に位置するプルデンシャルタワーをはじめ、いくつかのビルを抑えれば、日比谷高校は非常に安心して要人のご子息が過ごせる学校であると思います。

千代田区内の伝統校付近には、外国の大使館などセキュリティレベルの高い施設に隣接した学校も多数あると思いますが、それでも日比谷のこの立地条件は、他のどの学校とも異なる特殊性を持った状況だといえるでしょう。

伝統校であり、かつ新興校であること

 これまで名前の登場した学校を創立年代順に並べると、以下の通りとなります。

  • 学習院 1847年(京都)
  • お茶の水 1875年
  • 日比谷 1878年
  • 筑波大附属 1888年
  • 渋谷教育学園渋谷 1924(1996年)

都内には日本を代表する伝統校が数多くありますが、日比谷高校もそんな学校の一つです。

そして伝統校であると同時に、渋谷教育学園が平成の時代に女子高から国際志向を持つ共学校に生まれ変わったのと同様、日比谷も学校群制度以降の半世紀の停滞を乗り越えて、今日再び教育界をリードする存在として、表舞台への再登場を果たしました。

日本の近代国家の礎を築き上げた先輩方を多数輩出した超伝統校であり、全科目必修型のカリキュラムを堅持しながらも、『世界一受けたい授業』に登場したように、時代の求める教育を実施する、進取性を柔軟に取り入れた学校でもあります。

修学旅行が海外でなく、京都・奈良であることを容認できるのであれば、皇族の学びの場としても十分あり得る教育環境だと思います。

受入れる教師陣が存在すること

 日比谷高校は都立ですから、教職員はみな公務員であると同時に、日比谷で教えることを自ら望んだベテラン教師が集まった学校です。

このため、帝王学や皇族としての立ち居振る舞いなどを除く学問分野に関しては、皇族などを受け入れて指導に当たることも、十分可能であろうと思います。

その中でも現職の武内校長は、そうした対応に向いているのではないかと感じます。

今後、本人の任期の問題もクローズアップされると思いますが、悠仁さまを送り出す6年後に勇退して教育委員会の要職などにつき、今後の教育に対して指導的な立場となるという筋書きは、現実的にかなり馴染むものではないでしょうか。

落ち着いた保護者が多いこと

 個人的な印象ですが、日比谷高校の保護者には、落ち着いた雰囲気を持つ方が多いように思います。

その理由を想像するに、要因の一つは日比谷に通うすべての子供たちが、理由はともかく、中高一貫校に進学せずに高校入試を選択したという事実に裏打ちされたものであるのではないかと思います。

それは、現代東京における教育というものに対する、ある種の達観的な人生観が醸し出す雰囲気ではないでしょうか。

「中高一貫校への進学と子の幸せは無関係」ということを、当たり前の事実として理解している。それが日比谷の保護者が共有する、価値観の一つであるのかもしれません。

ですから、仮に悠仁さまが在籍された場合でも、必要以上に騒めかずギラギラせず、普通のこととして対処できる方が多いのではないかと思います。

保護者の在り方に関しては、むしろ秋篠宮さまと紀子さまが、そのような日比谷の環境を、どのように評価されるかということだと思います。

 

6年前に日比谷進学を進言した者

 さて、今まで悠仁親王の日比谷高校受験など考えもしなかった状況に対し、実は秋篠宮家周辺では6年も前からそれを想像する人々が存在していたようです。

秋篠宮家と関係のある人たちの中には、悠仁さまの利発そうな様子を見て冗談交じりに、「どうせなら都立の名門日比谷高校に進学し、東大を目指していただきたいですね」と言う人もいる。

週刊朝日 2012年9月21日号

眞子さまのご婚姻が現在のような状況になってしまった現実を考えれば、もはや悠仁さまの日比谷進学も冗談の域ではなく、今正に考えるべき有効な選択肢の一つであるように思います。

もし仮に、このまま新年を迎えても大きな動きがない場合には、実際にお茶の水中学への内部進学となる可能性も高いということになるのでしょうか。

そしてその時には、本当に本当に、3年後の悠仁さまの日比谷入学が、現実味を帯びることでもあるように思います。

12歳となった悠仁親王が今後どのような進路を選択されるのか、子を持つ親としても、一人の国民としても、引き続き秋篠宮家の今後の動向に注目が集まります。

ではまた次回。

日比谷高校の学びの秘密

日比谷の伝統行事・臨海合宿

「生きる力」の授業と学校行事体験

星陵祭・受験生が入試直前演劇に集中する理由

東大進学と甲子園出場の夏

伝統の日比谷と新興の日比谷それぞれの形

東京大学の先を走る日比谷の挑戦

国立大附属校の変化の兆し