日比谷高校を志す君に贈る父の言葉

日比谷高校第一志望ながら、日比谷、開成、塾高のどこに入学すべきか、都立合格発表まで悩んだ父親が贈る、上をめざす君と家族を応援する徒然日記

ICT小学生タブレット学習の⭕️と❌

ICTタブレット学習

ICTタブレット学習

 わが家には東大生の長男の他に、これから受験期を迎える小学6年生の弟がいます。

幼稚園に入る前から地頭の良さが際立った兄と比較すると、弟は勉強面ではごく一般的な小学生。親としては、弟と歩むこれからの体験が、多くの一般家庭が抱える進学への悩みや葛藤をもたらすことになるのかなと考えています。

 

わが家のタブレット学習

 ICT学習となる、通信教育のタブレット教材を導入してから2年が経ちました。

当初は通信エラーや教材のフリーズなどに悩まされてイライラしていた状況も、現在ではだいぶ改善されるようになりました。弟自身も完全ではない学習アプリの性格や癖にも慣れ、今では学校に行く前の朝早い時間に、自分一人で完結してその日の教材を終わらせるという生活リズムが定着しています。

これから小学校に上がる子を持つ保護者の方や、紙の通信教材を利用する保護者の中には、従来からのテキスト形式の教材が良いのかタブレット教材が良いのか、きっと一度は悩むものと思います。

現在ではその答えは教材の良し悪しというよりは、学習する子供の側にあると感じています。要するに向き不向きがあるということです。

そこで今回は、わが家の経験を通じて感じたICT通信教材の良い点と悪い点、向き不向きについてお伝えしたいと思います。

 

タブレット学習を始めた理由

 海外の日本人小学校を卒業したこともあり、学校の授業以外の勉強とは無縁だった兄と異なり、区立小学校で過ごす弟には、それなりの家庭学習環境を整えています。

兄弟とも私立中学受験とは無縁なわが家にとっては、塾にはこれまで縁がなかったものの、家庭学習の補助としての通信教育は、小学校低学年から続けています。

そして4年生に進学する際に、タブレット教材に切り替えました。

個人的には、手書きすることにこだわるアナログ的な考えが強いため、切り替えるべきかかなり悩みましたが、最終的には次のような点に期待してICT教材を試すことにしました。

  • 新しい教育ツールの体験
  • 適性検査型試験への基礎対策
  • 算数理科社会の映像解説への期待
  • 同一料金で添削教材よりも多い対応科目

要約すれば、今後少しずつ変わっていくであろう、これからの小学生の学びの手法に対するお試しであり、また怖いもの見たさでもあるといったところです。

尚、上記の優位点の他にも、

  • 保護者の採点負担が軽減される

という点をメリットに挙げる意見もあるかと思います。

この点は確かにその通りなのですが、後に記載するように、場合によっては利点というよりはむしろ、子供が何をやっているのか保護者に見えにくいという不安要素となる種類のものであり、どの家庭にとってもメリットとはいえないかなと感じています。

 

タブレット学習向く子、向かない子

 冒頭でも記載したように、タブレット学習の良し悪しは、サービスを提供する企業や教材の出来そのものに依存する以上に、むしろそれを利用する子供の性格や向き不向きによって決まるのだと思います。

結論から述べると、タブレット学習に向いている子供というのは、自立して勉強できる子供ということになります。それは必ずしも、勉強ができる子ということとはイコールではありません。

自立して学習可能な子供というのはすなわち、テキスト教材であれば、親のサポートなしに問題を解いて自分で採点し前に進めることができる子ということになります。

タブレット教材とテキスト教材の最大の違いは、以下のような点ではないでしょうか。

  • タブレット教材は、出題と解答と解説がAIによって自動的に行われる
  • テキスト教材は、決められた設問に対し一定量の解答を終えた後に、まとめて親なり本人なりが答え合わせを行う

このため、両者の出題が全く同じ内容であった場合でも、タブレット学習の場合はテキスト学習以上に、サクサクと短時間で先に進むことができる仕組みになっています。

そして正にこの点が、ICT通信教材の良い点にもなり悪い点にもなり得るポイントなのです。

 

タブレット学習のプラスとマイナス

 ICT教材がプラスに働く場合には、タブレット学習はテンポよく、通信環境さえあればいつでもどこでも学習が可能で利便性が高いという評価になるかと思います。もちろん、親にとっての最大効果の一つとして、子の学習の面倒を見る少なくない負担の軽減につながります。

逆にタブレット学習が向かない子どもの場合には、この気軽さがむしろ仇となります。

大して考えるまでもなく、適当に答えを入力して解答ボタンを押せば、AIが自動的に採点を行い、準備した解説を返してくれる仕組みだからです。

出題と解答、そして解説が自動で繰り返されるため、よく分からないままどんどん教材をこなして先に進むことができる。

おそらくは、タブレット教材に向いていない子供、つまりテキスト教材を採点まで自己完結して学ぶことができない子供が、親の付き添いなしに一人でのタブレット学習を導入する場合、実質的にはほとんど学習効果が上がっていないにも関わらず、本人も保護者もしっかり勉強に取り組んでいるという誤った認識や満足感を得るという、潜在的に困った状況が発生する可能性は否定できません。

そのような場合には、勉強しているはずなのに効果が現れないというような、原因の特定が難しい悩ましい状況が発生するのではないかと想像します。

多くの保護者にとって、タブレット学習の自己完結性は非常に魅力的だと思います。AIが子の面倒を見てくれる上に、採点や子に付き添うことから解放されるからです。

家庭学習を自立して行うことができる子どもの場合には、この利便性は正しい評価だと思いますが、不向きな子どもを持つ親がAI(というほどの高度のものではまだないですが)という利便性に頼って子の勉強の監督を怠った場合、少し残念な結果に終わってしまうかもしれないというリスクを予め認識した上で利用する必要があるように思います。

タブレット学習を始める場合には、少なくとも子どもの学習リズムや姿勢が確立し、任せても大丈夫だという認識が親の側に生じるまでは、やはりテキスト教材の場合と同じように、子に寄り添って勉強を観るという手間をかけることが大切だと思います。

 

現在では、プロジェクターとホワイトボードが一体となったスマート黒板が一般的となり、小学校の授業も昔とは大きく変わっています。

今後は、生徒一人一人にタブレットが配布され、授業時間に先生からの質問にウェブ上から答えを引き出したり、生徒一人一人の学習進度に合わせた適度な設問が課されるというような学習環境が現れるのでしょうか。

テキスト教材にはテキスト教材なりの、タブレット教材にはタブレット教材なりの利点と欠点があると思います。

保護者としては、どちらの教材がより優れているかやどの会社の教材が優れているかというハードやサービスの評価に終始するのではなく、子に合う学習環境がどのようなものか、ソフト面での判断が求められるように思います。

令和の時代の新しい学習環境がどのようなものになるのか、興味は尽きません。

ではまた次回。

 
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