国公立100大学合格力に思うこと

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 本日キオスクで、ダイヤモンド社の「中高一貫校・高校ランキング 2017年入試版」を目にしたので、こちらの結果について触れたいと思います。

日比谷高校の大学合格力

 東京在住の場合、一般学部で地方国公立大学を受験することが少ないと思いますし、東京の受験事情を考える上でも全国順位は関係ありませんので参考程度と考え、東京都の順位を見ることにします。

尚、東京都2位に入った東京芸術大学音楽学部付属音楽は、いわゆる進学校とは性格が異なるため、比較を分かり易くする目的で敢えて外しました。 

以下、結果を見てみましょう。

  2016年(15年)           【医学部】  ≪超難関≫  <難関> 早慶

   1位(1位) →  筑波大学付属駒場   1位    1位   5位  135人

   2位(2位)  → 開成         3位    2位   2位  464人

   3位(10位)⤴ 日比谷        10位       7位   3位  363人

   4位(6位) ↗ 麻布         7位     3位   4位  336人

   5位(8位) ↗ 国立(くにたち)  20位程度     14位    15位  213人

   6位(9位)↗ 東京学芸大学付属   9位    9位   9位    305人

   7位(4位) ↘ 桜蔭         2位    8位    13位  199人

   8位(3位) ⤵ 駒場東邦       8位    4位   6位  235人

   9位(12位)↗ 女子学院       16位      5位   1位  292人

    10位(5位)⤵  海城          4位      12位    14位     217人

日比谷は3位です。

順位は、国公立100大学合格者に基づいています。

 ・医学部は、国公立51、私立(慶応、自治医科、産業医科)3大学が対象

 ・超難関は、旧帝大7+東工大+一橋の9校 

 ・難関は、超難関+早稲田+慶應義塾+上智+東京理科大の13校が対象


この結果を見ると、日比谷高校はオールラウンドになかなか健闘しているのではないでしょうか。

特に早稲田、慶応義塾大学の合格者数は開成に次ぐ2位となっており、学部は分かりませんが、早慶レベルは確保して国立大学に向かうという雰囲気があります。

興味深いのは、前回の文章で図らずも記載したのですが、  

日比谷高校がユニークなのは、この 0)~ 4)までの全てのレベルの生徒が入学してくることです

要するに、都立の進学重点校には、それほど受験能力に特化していない生徒が多数入学するにもかかわらず、大学受験時には一定の成果を見せているということです。

これはもちろん学校や教職員の努力による部分も多分にあるかと思いますが、むしろ、中学受験をせずに公立に進んだ生徒の中に、かなり地頭のよい生徒が残っているということではないかと思うのです。

あとは集中力。わが子も3年生の10月まで抜けられずに部活の練習を続けておりました。

東京大学が求める学生像とは? 

 そして今回の特集の中で、最も面白いと感じたのは、2016年度に始まった東京大学の推薦入試の意図について。

東京大学が推薦入試を実施する理由として述べているのは、

「学部学生の多様性を促進し、それによって学部教育のさらなる活性化を図ること」

だそうです。

 これってまさに日比谷高校そのものの姿ではないだろうか

入学試験は超難問というわけではないから、図らずもいろいろな学生がチャレンジする可能性を残している。

推薦入試により、受験学力とは異なる価値基準で選ばれた生徒が入学する。

家庭環境等により、中学受験など考えもつかない優秀な生徒に門戸を開いて受け入れる。

潜在能力や意識の高い海外からの帰国生も自然と多くなる。

受験能力だけではない多様性。
受験学力に関しては、入学の時点では一般に思う以上の差が存在するのです。

日比谷高校に入学して驚いたのはその点です。

そして、決して世間のイメージのような、内申美人やガリ勉的な新入生ばかりではない。良くも悪くも雑多なのです。わが子も、”公立中と変わらねぇ”と申しておりました。

 ダイバーシティ、多様性。


東京大学初となる推薦入試で、日比谷生が活躍を見せたのは、実はまさにこの点に理由があるのかもしれません。

この点については思うことも多いので、また別の機会にお話しします。

ではまた次回。