日比谷高校を志す君に贈る父の言葉

日比谷高校第一志望ながら、日比谷、開成、塾高のどこに入学すべきか、都立合格発表まで悩んだ父親が贈る、上をめざす君と家族を応援する徒然日記

日比谷高校の授業を体験しよう!

  前回から引き続き情報収集の秋第2弾、今回は受験情報でもあり、入学後の日常生活を垣間見ることができる、日比谷高校の授業体験についてお話します。 

 

平成28年度 日比谷高校の公開授業

 実は、学校説明会の募集が始まる前から、日比谷高校の実際の授業を見学できる授業公開の見学募集が始まっています。
概要は以下の通りです。

(1)公開日時・学年  
  1.日付:2016年10月10日(月)
  2.時間:2~5校時
      (第5校時までが昼休み前) 
      受付開始 09:00
      第2校時 09:20~10:05
      第3校時 10:10~10:55
      第4校時 11:05~11:50
      第5校時 12:00~12:45
      希望の時間に来校の上、見学
  3.学年:第1・2学年の授業
      (第3学年は非公開) 

(2)授業見学の資格と条件
  次のいずれかに該当し、郵便はがきによる事前申し込みをされた方に限る
  1 入学希望の中学生、その保護者・家族・後見人、及び中学校進路指導関係者
  2 本校の教育に関心を持たれ、授業見学を希望する理由を明示できる方 


(3)申込み方法
(9月23日必着)
  郵便はがきに必要事項記入の上、投函
 

(4)授業見学上の注意(詳細省略)

日比谷高校の授業公開は小中学校の授業参観同様、通常授業風景を見学します。3年生の授業を除いては、自由に教室を渡り歩くことができます。
そして見学時間が3時間以上ありますので、当日の授業プログラムによりますが、その気があれば、日比谷高校の全教科の授業を垣間見ることができるのです。 

 

日比谷高校の進学実績を支える授業の秘密 

 本ブログでは繰り返しお伝えしていますが、日比谷高校や都立トップ校の入学者は、入試制度上、受験学力が高い生徒ばかりではありません。

都立の進学重点校には、それほど受験能力に特化していない生徒が多数入学するにもかかわらず、大学受験時には一定の成果を見せているということです。

国公立100大学合格力に思うこと - 日比谷高校を志す君に贈る父の言葉

 
中高一貫高校などの生徒と比べると、都立高校の生徒は幼少からの受験学力の蓄積や、高校入学時の学習進度に大きなハンデがあるのは確かだと思います。

我が家も家庭の方針から、小学校時代に塾に通わせたり、中学入試の勉強をしたことは一度もありません。都立ではそういう家庭は少なくないでしょう。

そんな状況でも、最近の日比谷高校の大学合格実績を見ると、学校群制度前の状況には程遠いですが、中高一貫校を多少脅かす程度には伸びてきたように思います。
入学時の大きなハンデがあるにもかかわらず、これはどういうことでしょうか?
学校のカリキュラムや授業に、何か秘密でもあるのでしょうか?

他の高校の実情はよく知りませんが、一人の保護者からみて特徴かなと思う点は、


   1)1日7時間授業

   2)土曜授業なし

   3)2コマ連続授業

   4)理社全教科全員必須
     
(日本史、世界史、地理、倫理、政治経済、物理、化学、生物、地学)

   5)土曜講習、夏期講習
     
(どちらも任意参加)

といったところでしょうか。
それぞれもう少し詳しく見てみましょう。

1日7時間授業、土曜授業なし

 進学校の中には土曜授業を行う学校も多いと思いますが、日比谷高校は完全週休二日制です。その裏返しでしょうか、毎日が1コマ45分の7時間授業となっています。

学校見学案内にも記載がありますが、昼休みが始まるのは5校時が終了する12時45分。毎日午前中を中心に学ぶのです。
ただ、始まりは8時25分、終わりは15時10分ですから、平日に長時間の授業をしている、というほどではないようです。

その代わりに昼休みが遅いため、日比谷では”早弁”が日常風景です。
午後1時近くまで待てずに途中の休み時間に弁当をつまむのは、育ち盛りの子供たちにとっては、自然な行為でしょう。

 

2コマ連続授業

 数学や理科をはじめ、体育や芸術の授業などは、2コマ連続の100分授業が行われています。これは、1コマ45分の欠点を補うためだと思います。

確かに、実験や実習を伴う教科などでは、45分では時間が短く十分な成果が得にくいという内容が多々あるでしょうから、この発想はなかなか合理的だと思います。じっくり落ち着いて、実験なり課題なりに取り組むことができますね。

そして教室を覗くと分かりますが、グランド側の窓を除いた教室の三面全部が黒板になっています。この三面黒板も、日比谷の特徴であり、伝統のようです。


東京大学に毎年200人近く合格者を輩出していた学校群制度導入前の日比谷高校では、生徒同士が自主的に教えあう授業スタイルが特徴だったと聞きます。

先生は仕切り役、生徒同士が教室全面の黒板を使って、課題を検討し合う、現代の教育現場が標榜するようなアクティブラーニングが自発的に展開されていたのでしょう。

現代の日比谷生がまだまだ及ばない、授業自体が遥かに自立した知的活動の場だったのではないでしょうか。

 

理社全教科全員必須

 理系文系や大学受験科目にかかわらず、全員が全ての教科を勉強します

学校側はこれを、「全科目履修型・教養主義カリキュラム」と呼んでいるようですが、親としてはこの方針には非常に共感します
個人的には、小手先で大学進学実績を求める学校の追従を許さないこのカリキュラムは、特に良い制度だと思います。

早くから大学受験に特化せず、幅広い範囲を学ぶという点は、将来の教養や思考の確かな基礎をつくることは間違いないと思います。
目先の大学進学実績を優先した傾向と対策的なアプローチをとらず、全方向的な学習を目指す、その姿勢を支持します。

大学受験へのスタートが遅いにも関わらず、逆にこうした遠回りにも見えるアプローチが、急がば回れ、むしろ大学進学実績の向上に大きな力を発揮しているのではないかと、そのように思います。

生徒にとっては大変なカリキュラムだと思いますが、今にして思えば、日本史も世界史も、地理も生物も、もっと学びたかったという素直な気持ちはあります。
子供と話をしていても、自分よりも教養の基礎範囲が広いなという点は常々感じ、うらやましい気持ちになることも少なくありません。

今時の言葉で表現すると、日比谷高校には、グローバルリーダーを育てるための、リベラルアーツと進学校の二面性がうまく共存している、ということかもしれません。
そしてそれを自力で乗り越えた子供たちが、難関大学の高い壁に臆することなく同時に登っていくのではないでしょうか。

 

 土曜講習、夏期講習

  日比谷高校の入学式後に行われる保護者ガイダンスにおいて、進路指導の担当教師の口から最初に出るメッセージは、「塾には行かなくても大丈夫です。学校に任せてください」というお願いの言葉です。
この点は入学後、繰り返し保護者に向けて学校側が発信するメッセージです。

保護者向けに配布される学校通信にも、
”授業を100%理解し、補助教材を確実にこなせば、それだけで志望する大学への入試準備としては十分である...多くの先輩が塾や予備校に頼らず、現役で、第一志望に合格している”と記載してあります。

塾に行かないで、と学校の先生が明確に声に出して保護者に伝える事は、今まで聞いたことがありませんので、新鮮でもあり最初は少し驚きます。

これは学校側の自信と自負の表れでもあり、日々の宿題や部活に疲れて塾に行く余力はありませんよ、むしろ全部が中途半端に終わりますよという、生活指導上の注意喚起でもあると思いますが、そう言われても、戸惑う保護者もいるでしょう。

難関大学合格には通塾は必須、という世間のイメージからかけ離れていますから。

それでは、日比谷高校の日々の授業や宿題って、そんなに必死に頑張らないと首が回らないほど勉強に追われる生活なのでしょうか?

教師たちも、強制的に受験勉強に縛り付けるようなことを行っているのでしょうか?

答えはNOです。


土曜講習も、1年生は月に1日、しかも自主参加ですし、夏期講習も毎週開催されていますが、完全に自由参加なのです。わが子は部活や合宿や帰省や本人の希望から、申し訳程度に1講習だけ受講していました。

まだ1年生だからでしょうか、日頃の学校生活でも、部活に集中しながらも時間的にもだいぶ余裕があるように見えます
わが子を見ている限り、春休みの課題や夏休みの宿題も、日頃の宿題も、入学前に聞いていた噂と違って、むしろ緩いです。
勉強しているように見えないので、ちゃんとやってないだけかもしれませんが。

高校受験の際に通っていた塾からは、今でも執拗な勧誘がありますが、今は塾も行かず、勉強は学校の宿題をやる程度で、とりあえず部活と趣味を満喫しているようです。成績も今のところは悪くないようですし、親としても本人の意思を尊重しています。

我が家の方針は、国立大学に行けという程度で、勉強は本人次第という状況です。

 

改めて、日比谷へ行こう

さて日比谷高校を志す君は、自分の五感で実際の授業を体験することで、公立高校最高峰といわれるレベルを肌で感じると共に、合格への強い思いが高まるのではないでしょうか。そして、この文章に書いてある内容について、一つ一つ自分自身で確かめてみてはいかがでしょうか。

日比谷の先輩や教員たちは、そんな君のために、祝日を公開授業に充てて待っているのですから。体育の日にはしばし筆を休めて、星陵の丘に登っていらっしゃい。

ではまた次回。

 

学校訪問のもう一つの機会 星陵祭についてはこちら 

 毎年行われるの入試相談会