日比谷高校を志す君に贈る父の言葉

日比谷高校第一志望ながら、日比谷、開成、塾高のどこに入学すべきか、都立合格発表まで悩んだ父親が贈る、上をめざす君と家族を応援する徒然日記

子の教育にラグビーがよい理由

2019年11月2日更新:

日本決勝トーナメント進出/画像出典:RWC日本公式HP

日本決勝トーナメント進出/画像出典:RWC日本公式HP

1ヵ月半にわたるラグビーワールドカップが幕を閉じました。

今回のRWC2019は、日本チームの史上初の決勝トーナメント進出、大会運営に大きな影響を与えた台風19号の被害、被災者の方々を勇気づける日本代表の活躍や外国チームからのサポートなど、日本だけでなく世界中に元気と勇気を届ける大会になったのではないかと感じています。

 

日本の予選1位通過を信じて

 オリンピックのチケットは申し込まなかったものの、ラグビーワールドカップの試合は生で見たいという強い思いがありました。

日程的にも金銭的にも余裕がない中で私が選んだ1枚は、前売り段階ではかなりレアな選択だと思いますが、日本が所属するA組1位が出場する決勝トーナメント準々決勝の試合です。 

RWC2019日本大会 日本vs南アフリカ準決勝入場券

RWC2019日本大会 日本vs南アフリ準決勝入場券

初めは予選の試合か、A組2位通過が出場する準々決勝にしようかと考えました。

なぜなら日本戦が観たい者にとって、日本が決勝トーナメントに出場するのは確実ではないし、進出できたとしても2位通過というのが一般常識的な見解だからです。

ですから準々決勝の試合であれば、A組2位の試合を取得するのが前売り段階での賢明な選択だろうと思います。

しかしその現実的な考えは、日本を応援する立場としてはどうも受け入れられませんでした。

せっかく1戦だけ見るとすれば、日本を応援する気持ちで勝つためのチケットを購入したい。仮に日本戦が見られなかったとしても、その試合はきっと決勝トーナメントらしい素晴らしいものになるに違いない。

そうした日本への応援と期待を込めて購入したチケットですが、予選1位通過が確定した結果、歴史的にも貴重なプラチナチケットとなりました。

個人的には、決勝戦で日本 vs イングランドが実現し、日本が逆転勝利するという夢物語をイメージしていましたが、残念ながら4強には届きませんでした。それでも本当に一生に一度の想い出の試合となりました。

 

子供にはサッカーよりラグビーを

 私自身は小学校は野球、中学ではサッカー、高校はラグビー、大学ではまた別の運動部に所属し、父親としては日本サッカー協会の公式審判として、しばらくの間子どもたちを見守ってきました。そうした様々な競技を理解した目から見ると、子どもにはサッカーよりもラグビーを勧めたいという気持ちが強いです。

理由はラグビーの方が、日本人の求める健全な精神が育ちやすいと思うからです。

ラグビーは紳士のスポーツ、サッカーは労働者のスポーツと呼ばれることがあります。競技経験のない方には理解しにくい言葉かもしれませんが、正にその通りなのです。

見かけが野蛮なラグビーの方が、実は精神面ではずっと真摯なスポーツです。

このように書き切ってしまうと、世の中の圧倒的大多数を占めるサッカーファンの方から大いなる反論を喰らいそうですが、事実だから仕方がありません。ただし誤解がないように補足すると、その理由はサッカー選手や関係者やファンの問題ではなく、ルール側の問題です。

サッカーはルールに重大な欠陥があるので、真のスポーツマンシップを発揮し切れない構造的弱点があります。

個人的には、子どもたちの情操教育により有益で、真に正々堂々とした面白い競技とするために、早くルールを改めたほうが良いと考えています。

サッカールールの2大欠陥
  • 攻撃せずに時間がつぶせる
  • ズルした者が得をする

世の中には、サッカーの試合が退屈だと考える人々が相当数存在しますが、主な理由はこの2点だと思います。

攻撃せずに時間がつぶせる

 2018年サッカーワールドカップの日本対ポーランド戦での後半最後の10分。

リードしていた日本は確実な勝利のため、相手陣地に積極的にボールを回すことなく、時間稼ぎのために自陣内で延々とボールを回し続けました。ポーランド側もそのまま試合を消化する方が利益が高いため、日本側のボールを奪おうとはしませんでした。

日本代表は、試合を観戦していたファンはもちろん、世界中から非難を浴びました。スポーツマンシップに欠けた卑怯な態度であると。

おそらくは、選手自身が最もつらかったのだと思いますが、確実な勝利のためにそのような選択肢を取らざるを得なかったのだろうと思います。

これがサッカールールの構造的欠陥です。

ラグビーの場合は、攻め続けないと相手に確実に押し込まれるため、全力でボールを前に進めるよう努力を怠ることができません。安全に時間を消化することが難しい競技構造になっているのです。

この点は、今回のワールドカップの日本の戦いを目にしたことで、ルールは分からないながらも多くの方が実感したのではないでしょうか。

サッカーも、常に攻め続けなければ不利益となるようなルールを導入した方がよいと思います。もしそのことで、選手に負担が生じるのであれば、試合時間を短くすればよいことです。そうすることで、よりコンパクトで前向きな、プレイする側も見る側にとってもより魅力的な競技となるでしょう。

ズルしたものが得をする

 演技力。見えない反則の数々。

この点は、敢えて説明するまでもないでしょう。正々堂々とした意識や態度を鈍らせる利益要素を、サッカーは構造的に抱えているのです。

ですから保護者の方は、わが子をサッカー少年団に預ける際には、その団体の方針や指導者の性格をよく見極めた方がよい。

指導者によって、教育面で正々堂々とした社会的態度を子に身に着けさせるか、自己利益を最大化するために何をしてもよいと考える子を育てるか決まるからです。

どちらがよいかは家庭によっても価値観が異なるとは思いますが、そのような事実があるという点は、保護者としては知っておくべきではないかと考えます。

ラグビーの場合は、ズルしたり楽した分だけ相手に攻め込まれ損をするようにできていますので、常に前向きに努力する真摯で献身的な態度が求められます。ズルしたせいで状況が不利になったということが明確に現れるのです。

最後まで前向きに頑張るひたむきさを育む競技構造そのものが、ラグビーが子の教育によいと感じる点なのです。もちろん実際にやってみると、なかなかハードなスポーツであることには違いないのですが。

 

ラグビーの努力と少年団

 ラグビーは、私が高校生であった20年以上前から比較すると、実はものすごくルールが変わっています。

一時退場の導入や手順を追ったスクラムの組み方、倒れた選手のボールに対するプレーの連続性の確保など、より安全でよりスピーディーでよりエキサイティングな展開となるようなルール改定の努力が大いに見て取れます。現役当時は、トランスフォーマーのように合体リフトするラインアウトも存在しませんでした。

普通に考えると、トップスピードで走ってきた者同士が正面衝突でぶつかり合えば、痛いし怪我をするのは当たり前の世界です。オセアニアのようにラグビー系のコンタクトスポーツが生活に浸透している地域を除いては、競技人口も観客も伸び悩むのはある意味必然でしょう。

だからこそ、ラグビーは協会を挙げて安全性と競技性を高める努力を行ってきたのだと思いますし、その結果、ラグビーという競技がより心身共に健全で緊張感の高い楽しめるスポーツとして日本でも少しずつ認知を高めているのだと思います。

実は前回ワールドカップ後に、小学2年生の次男をラグビー少年団に入れようと思い、地域のラグビースクールに何回か体験入部させたことがあります。

親の気持ちとは裏腹に、残念ながら本人には続ける気持ちは芽生えなかったようですが、南アフリカ戦の影響か入会希望者で盛況だったことを覚えています。

おそらくは今週末辺りから、全国の少年ラグビースクールには日本代表に憧れる小学生や保護者の方が大挙して押し寄せるのではないかと思います。

RWC日本大会を通じて、ラグビーという競技がサッカーや野球と同じように子どもたちにとっての有力な選択肢の一つになるとよいなと思います。

最近は、低学年やコンタクトが苦手な方向けのタッチラグビーなど、ラグビーが持つ前向きに攻める気持ちをより安全に体験する機会もありますから、是非一度、楕円球の持つ魅力を実際に体験してみてはいかがでしょうか。

そして日本代表は今大会を通じ、これからの日本社会が迎えるであろう多様性社会に対する勇気と希望を示してくれました。

決勝リーグで戦う日本代表を、目の前で見られた幸運に感謝します。

ではまた次回。

 
サッカー規則の構造的欠陥

パワハラ指導者からわが子を守る

伝統の日比谷高校ラグビー部都立高校の甲子園出場