入学御祝 ~日比谷高校周辺桜歩き

2020年4月6日更新:

日比谷高校通用門の桜/撮影:mommapapa

 新入生の皆さん入学おめでとうございます。

新型コロナウィルスの影響により、例年とは異なる不自由な新学期が始まる中、令和二年度入学式は教員と生徒のみの参加で行われることとなりました。

入学を楽しみにしていた保護者の方には残念な状況だとは思いますが、今回は実際に歩いて確かめた、日比谷高校周辺の桜スポットをご紹介したいと思います。

現地になかなか足を運びにくい状況が続く中、少しでも心の慰みになれば幸いです。

※政府の緊急事態宣言への言及を受けての対応か、入学式は直前の4月6日に延期が決定しました。変則的な学校生活の始まりに不安を感じるのは自然なこと。それぞれの憧れや想いを胸に、学校再開まで過ごしましょう。

 

①日比谷高校通用門の桜

 日比谷高校のサクラといえば、まずは校門脇に立つ桜の木。
新しい制服で通る初々しい君の姿を、桜は静かに歓迎してくれることでしょう。
入学式での一番人気の桜スポットは、やはり通用門前になりそう。

ここが正門と思う方も多くいますが、実際には日枝神社側の正門に対しての日常の玄関口である、通用門の位置づけになります。残念ながら正門に立つ桜の木はありませんので、日比谷高校のプレートと桜を一緒に写真に収める場合はここしかありません。

混み合うこと必至ですので、入学式に余裕をもって到着して、記念写真にしっかりと収めたいものです。

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そして折角の満開の桜の季節ですから、入学式の後にも周辺の桜を愛でたい君のために、日比谷高校周辺の桜状況を確かめてみました。

今回の記事および写真は、日比谷高校通用門前から出発する、日比谷高校 → プルデンシャルタワー → 日比谷高校正門 → 日枝神社 → キャピトル東急ホテルの順に一筆書きに回る、以下の図の青丸に沿った行程レポートとなります。

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②プルデンシャルタワー空中デッキ

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 赤坂見附からの通学組の前に立ちはだかる遅刻坂の急な坂道の途中に、プルデンシャル生命の中庭展望デッキがあります。

このデッキから日比谷高校校舎を見上げる位置に、桜が並んで花を咲かせています。
そのまま遅刻坂を駅へ向かうのは、少しもったいない。

憩いの場となる空中デッキの桜を見ながら奥に進むと、そのままレストラン街のテラスに下りる階段がありますから、パリッとした都心のオフィスワーカーに交じりながらの食事もたまにはよいかもしれません。

 

③プルデンシャルタワーテラス

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この明るくしゃれた広場が、昭和史に残る35年前の大火災、ホテルニュージャパン跡地だということは、もはや誰も気づく者はありません。

1982年当時は既に今の場所に日比谷高校がありましたから、日々どんな状況だったのでしょうか。

写真のような高さ関係ですから、燃え盛るビルの炎や煙が、ちょうど目の高さあたりに見えたのではないでしょうか。授業どころではないでしょう。 

また、この1980年代はちょうど日比谷高校東大合格者が1桁を推移した時代。

ニュージャパンの火災跡地も10年ほど放置されていたようですし、場所につく悪い気が呼応していたのかもしれません。まさにこの地の暗黒の時代です。

今では写真の通り、外堀通りから校舎までは遮るものが何もない、明るく気持ちの良い空間となっています。よかった。

 

④日枝神社鳥居

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 プルデンシャルタワーを出て、首相官邸、溜池山王方面に少し歩くと、直ぐに山王日枝神社の裏鳥居が現れます。

ここの一本桜は本当に見事で、また表通りから目立つ位置にあるためか、いつもサラリーマンや観光客のたまり場になります。

地図で見ると、この写真の左側から猿田彦神社に向かって長い階段が伸びているのが分かります。
ここは京都伏見稲荷の千本鳥居にも似た、連続鳥居が星が丘の日枝神社まで伸びており、桜とは別の趣が楽しめるスポットです。

先に日枝神社に参拝する場合は、この鳥居階段を真っすぐ登れば、坂はやや急となりますが、本殿への近道となります。

 

⑤日比谷高校南面道路

 日枝神社の裏鳥居をくぐって左へ戻るように進むと、緩やかな登りを道なりに右へ大きく曲がりつつ、日差しに照らされた明るい校舎を左に望みます。
そしてしばらく歩くと、やがて正門にたどり着きます。 

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この敷地南側の道は、正門以外は特に何か特別な場所でもありませんから、時間がなく正門へ急ぐ場合は、②~⑤は飛ばして、高校敷地内を直接正門に向かうのが良いと思います。

 

⑥日比谷高校正門

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 実は日比谷高校に対する不満の一つが、正門周りの植生です。全く桜がありません。常緑樹ばかりです。

せっかく歴史の趣を漂わせた正門があるのですから、門の周囲に桜や銀杏や、季節感のあるシンボルツリーを絡ませるとよいのではないかと思います。

いずれにしても、入学式の写真スポットの筆頭の一つには違いありませんから、通用門同様お互い譲り合いながら、記念写真を収めるようにしたいものです。
周辺のタクシーも、この時ばかりは気を利かせて正門前を広く開けてほしいものです。

 

⑦日枝神社神門

 日比谷高校正門前で記念写真を撮った後は、折角ですから氏神様となる山王日枝神社に参拝したいもの。

日枝神社にとっては、屋外エスカレーターのある外堀通り側の大鳥居ではなく、日比谷高校側のひっそり静かに佇む鳥居が表参道となります。

足腰に不安がなければ、鳥居をくぐり、男坂と呼ばれる石階段を真っすぐ登ってみることをお勧めします。
足に不安がある場合は、鳥居をくぐらずそのまま真っすぐ東急ホテルの車止めに向かって進み、女坂と呼ばれる比較的緩やかな車道を登って本殿に向かうことができます。

 

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 男坂を登り切った左側、手水舎の脇には立派な桜の木が君をお出迎えしてくれます。

これからの日比谷高校での生活の充実への願いを込めて、花見兼ねがね参拝に訪れてはいかがでしょうか。

尚、写真はありませんが、本殿に向かって右側に鎮座する猿田彦神社周囲にも、桜の木が何本かありますので、併せて確認してみるのも楽しいひと時だと思います。

 

⑧社務所前

 参拝後、御朱印女子を尻目に南神門を出ると、社務所脇に桜の大木が立派な枝ぶりを披露しています。

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赤坂見附駅から帰る場合は、この後キャピトル東急側には下らずに、社務所脇から大階段を下って外堀通りに出るのが良い選択。
東へ下ってしまうと、赤坂見附へ出るのにまた大きく迂回する必要があります。

歩くのに疲れたら、桜の前の茶寮で一休みするのもよいかもしれません。

 

⑨キャピトル東急ホテル

 神社を後にして女坂を下る途中にキャピトル東急ホテルのエントランスがあります。

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一生に一度となる高校入学式の記念の昼食を上質に彩る場合は、ホテル内のレストランが一つの選択肢。

食事はしない場合でも、溜池山王、国会議事堂前駅へはホテルから直結通路がありますから、大人に一歩近づいた非日常な晴れの日の君の思い出に、高級ホテルの空間の雰囲気を味わうのもよいもの。

ただし、日枝神社側のエントランスから地下鉄側に抜ける道は、高低差もあり少し分かりにくいところがありますから、初めての場所で緊張して迷子にならないように。

 

⑩山王日枝神社男坂鳥居

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 ホテルをショートカットせずにそのまま女坂を下ると、男坂の前に戻ります。
この際、キャピトルホテルの敷地境界に、国会議事堂駅方面へ抜ける階段がありますからそちらを利用するのが近道です。

階段を下りて、国会議事堂前と溜池山王は右、永田町まで歩く場合は左へ進みます。

尚、下りて左正面には、一見料亭のような佇まいのレストラン黒澤が目に映ります。ここは1階は蕎麦、2階は肉料理のお座敷。

ランチタイムは比較的手ごろな価格で利用することができますから、こちらも入学式後の昼食のよい思い出となることでしょう。

2016年の入学式直後に、保護者会に参加する妻と別れて晴れて日比谷生となった息子と2人、黒澤の2階で食べた黒豚とんかつの味が思い出されます。


コロナの影響で外出もままならない不自由な学校生活が余儀なくされる中、新しい時代の新しい入学の門出に、満開の桜の香りに包まれながら、全国各地でできる限りの入学式が迎えられますように。

ではまた次回。 


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