2022年度学芸大附属高校入試

2022東京学芸大附属高校HP

 昨年に引続きコロナ禍で行われる令和4年2022年度入試。

今回は、東京学芸大附属高校の入試について、昨年度からの変更店などについて確認したいと思います。

直近の入試状況

 ではまず令和3年までの入試状況についておさらいです。

東京学芸大附属H30-R3入試状況

学芸大附属高校入試で気になるのは、先ずは合格者の推移です。

平成30年2018年度入試では合格者の出し過ぎ、反動から翌2019年度は少な過ぎに極端にに振れましたが、2020年度入試からは正規合格者数に関しては200名を超える程度で比較的安定しています。

おそらくは、令和4年2022年度入試でも同様の合格者数に落ち着くでしょう。

2022年度も、募集人員は増加した2021年度と同じ120人程度ですから、男女とも、繰り上げを除く正規合格倍率は3.5倍程度になるのではないでしょうか。

入試日程の変遷

 では次に、入試スケジュールを確認します。

2018-22年度学芸大附属高校入試スケジュール

2022年度入試のスケジュールは、直近2年間と大きくは変わっていませんが、入学手続日と繰上げ合格発表日に若干の変更が見られます。

正規合格の入学手続き日について、都立高校入試当日まで受付に変更となりました。逆に繰上げ合格発表日については、入学手続き直後と、都立入試合格発表直後の2回のみとなっています。

合格発表後の入学手続きについては、今年初めて都立高校入試日までとなりましたが、その意図はどこにあるのでしょうか?都立本番で出来が悪いと感じた受験生の取込みでしょうか?その心は分かりません。

また、繰上げ発表日を学芸大附属合格発表日と都立合格発表日の直後のみに限定したのは、ある程度入試の安定性が見込めたのと、関係職員が継続的に繰上げ発表に煩わされるのを避けるためではないかと思います。

いずれにしても全体としては、2021年度と大きな変更点はありません。

入学確約書の取扱い

 そして大きな変更点がないという意味では、今年も入学手続き時に『入学確約書』の提出が必要となります。

ただし今までと異なるのは、この入学確約書について、学校側が「入学への法的な強制力がないお願い」であると認めていることです。

「法律専門家の方数人に聞きますと、法的な強制力はないと言われました。辞退しないでほしいというのは、あくまでもお願いです。受験生は、受ける高校を決めるときと入学手続きのときに2回、自由意思で決めることができますので、学校選択の自由侵害にはならないと考えています」

J-CASTニュース/2021年01月18日

この2年間、入学確約書を巡り、同校を第二志望とする受験生とその保護者の方が振り回されてきました。真面目な者が馬鹿を見るというケースもあったことと思います。

ですが本年度入試からは、入学確約書は、入学を約束するものではない書類として抵抗なく提出できることが明らかとなりました。都立受験生にとっては、コロナ禍の負担の中で懸念事項が一つ軽減されたこととなります。

学校関係者および同校を第一志望とする受験生や保護者には理解しにくいことかもしれませんが、客観的にみると、この入学確約書の問題は、現在の『ワクチンパスポート』導入に対する是非に近い、自由意志への制限に近い問題であったように思います。

この場合、学校関係者と同校の第一志望者がワクチン接種者、同校を第一志望としない受験生がワクチン未接種者に該当します。未接種者からすると、ワクチンパスポートによって受験が事実上制限されているように受け止められます。

両者の意識を分断する問題として横たわってた入学確約書の扱いに決着がついたことは、猛威を振るっていた新型コロナが、普通の風邪に変わった状態ということが言えるかもしれません。

この書類から受験生が解放されたことで、学校側は入学者の確保に不安の増大を感じるかもしれませんが、実際には受験にまつわる無用な緊張感を生じないという意味において、学校側にもプラスに働くものと思います。

オミクロンおよびコロナ対策

 新型コロナへの対応については、本年度は募集要項にもホームページにも一切具体的な内容は明示されていません。

この点は、国民全体がコロナへの対応に慣れた上で、その時々の状況に応じた社会的常識に基づく適宜対応ということであり、同時に過剰に意識しないという意識の表れでもあると思います。

大学共通テスト本番直前にコロナ対応方針をコロコロ変更する文科省を見ても分かるように、入試本番を見越して予め対応を決定することが、ことこのコロナに関しては難しい結果であると言えるでしょう。

何よりも、受験本番前にコロナ感染(正しくはPCR陽性)、あるいは濃厚接触者にならない点に注意することが、受験生本人とその家族にとっての最大の対策ということになります。特に、安易にPCR検査を受けることがないように気をつけたいところです。

悠仁親王について

 最後に、個人的には学芸大附属高校は、悠仁親王を迎えることに学校自らが手を上げる可能性があるのではないかと、数年前から感じてきました。

理由は、将来の天皇を迎えることで、この数年ネガティブなイメージが先行していた学校への評価を一変することができると考えるからです。

ただし同校入試には、筑波大学附属高校のような提携入学や、推薦入試などの制度はありませんから、親王を迎え入れる気があれば、この2年ほどの間に推薦入試制度などを新設するなどが必要がありました。

今現在、そのような入試制度の変更などはされていませんから、悠仁親王が同校に入学する可能性はないものと考えます。

ただし、もし仮に入学可能性があった場合でも、学芸大附属高校の周辺は閑静な住宅街に囲まれた場所ですから、警備についてはなかなか大変な課題であり、物々しい雰囲気になったことと思います。

動画による学校説明

 学芸大附属高校を検討する受験生にとっては、同校ホームページの入試情報内にある、学校説明会ページは特に参考になると思います。本年度からは各教科の紹介について、動画で掲載されていますから、興味があれば一度確認するとよいと思います。


東京学芸大附属高校にとって、2022年度入試はどのようになるのでしょうか?

いよいよ安定した入試が確立される状況となるのでしょうか?

そしてオミクロン株の感染拡大が危惧される中で、どのような受験が行われるのでしょうか?継続的に情報を収集したいと思います。

ではまた次回。