日比谷高校を志す君に贈る父の言葉

日比谷高校第一志望ながら、日比谷、開成、塾高のどこに入学すべきか、都立合格発表まで悩んだ父親が贈る、上をめざす君と家族を応援する徒然日記

日比谷高校の現役進学先

 ネット上では、日比谷高校現役生の進学ボリュームゾーンがどこなのか、という話題をときどき見かけますが、そこで語られる内容はどれも学校とは直接関係のない方々の想像上の議論が空しく並んでいるように思います。

大学合格実績をホームページ上に掲載する学校は多くありますが、進学実績を公表する学校は多くありません。日比谷高校の場合も同様に掲示はされていません。

ただしホームページに掲載はないものの、実は日比谷の進学実績は、あまり多くの目に触れない形で確かに公開されているのです。もしかすると、在籍中の生徒や保護者の方も情報に気づかないまま見過ごしているかもしれません。

そこで今回は、気になる日比谷現役生の進学先について確認したいと思います。

 

国公立大学ヘの現役進学者数 

 初めに国公立大学への実際の進学状況について確認します。

どの程度の現役生が、合格した国公立大学に実際に進学しているのでしょうか。集計を簡便化するために、ここでは防衛大学などの大学校も国公立大学に含めて考えます。

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この一覧を見ると、国公立大学に合格した場合は概ねそのまま進学する傾向であることが理解できます。

生徒320人の内、ちょうど4割が現役で国公立大学に実際に進学しています。

この結果をまとめると以下のようになります。 

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東京都内の国立大学と首都圏以外の国立大学、および旧帝大への合格進学率が100%となっています。

したがって、都内の国公立は早慶含めた私立よりも志望順位が高いことがうかがえます。そして、下宿が必要となる首都圏以外の旧帝大を含む地方国公立大学についても、第一志望として受験していることが理解できます。

これは、例えば医学部のような特定学部を志望する生徒が、都内および首都圏の高すぎる受験偏差値を避けて地方に活路を見出すという、人生に対する前向きな行動の表れの結果と言えそうです。

あるいは何らかの理由で、特定の大学あるいは地域に憧れを抱き、そこに住み、学ぶことを希望しているのでしょう。私自身の大学選択も、親元から離れるということを絶対条件に、住みたい場所を優先して決めましたから、そういう進路選択はあるものです。

これに対し、東京以外の首都圏国公立への進学には、少数ですが辞退者が見られます。

辞退した大学を見ると、千葉大、筑波大、横国大などとなっており、名実ともに大きな不満を抱くような大学ではないと思いますし、自宅から通うことができる学校を選択しているのではないかという気もしますが、おそらく最終的には早慶などの都内の私立大学への進学を選択したのでしょう。

センター試験をはじめ、少なくはない受験科目を勉強した結果の国公立合格だと思いますし、大学名を見ても、もったいないようにも思いますが、辞退の理由は何でしょう。いずれにしても、国公立大学を辞退するのはごく僅かという実態がうかがえます。

以上の結果から判断すると、日比谷生の国公立大学受験は、受験地域に関わらず、ほぼすべてが第一志望であるということが言えるのではないでしょうか。

 

私立大学への現役進学者数

 では次に、日比谷現役生の私立大学への進学実績を見てみましょう。

多くの方にとっては、むしろこちらの方が気になるかもしれません。なぜならば、実際の日比谷生の進学先ボリュームがどこであるのかは、私立の進学先に現れると考える方がいるように思うからです。

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この一覧を見ると、思っていた状況と違うと感じる方が多いかもしれません。

表示されている大学は都心の有名私立大学ばかりですが、合格者のほとんどは進学していないからです。

実態を分りやすくするために、結果をまとめてみましょう。

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この一覧を見て、日比谷現役生の進学ボリューム先がMARCH校だと指摘するのは、相当無理があるのではないでしょうか。何しろ現役合格者の1割どころか、MARCH5校に対し、学年全体で9人しか進学していない現実があるのですから。

 

日比谷高校現役生の平均進学先

 これまで見た進学実績の内、国公立早慶をまとめると以下のようになります。

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国公立大学と早稲田、慶應大学を上位とみなした場合、日比谷高校1学年320人の中間値である160番の期待値は、このボリュームの中にちょうど納まっています。

つまり、日比谷に入学した場合、国公立か早慶程度には現役で進学したいと希望するのは、ごく自然のことだと考えられます。

何しろ現在日比谷に入学する生徒にとっては、重複はあると思いますが抑えとして早慶付属高校に合格することは一般的な状況であることから、大学進学におけるこの状況も、ある意味自然な結果といえるように思います。

私立の合格実績を見た場合、MARCH校の合格数が、現在上位私立大学としてカウントされる早稲田、慶應、上智、東京理科大学、ICUの合計数の半分以下ということを考えると、MARCH校を受験しない現役生が多数在籍することが伺えます。

日比谷高校の保護者のリアルな感覚として、実際の受験校は、国公立+早慶を軸に、現役進学を希望する場合は他に何校か、MARCH相当のどこかの大学を受けるという感じではないかと思います。

 

日比谷現役生の受験校はどこか

 当たり前のことですが、多くの合格者がある中で、残念ながら不合格となった受験生ももちろん多数いるでしょう。例えば、日比谷現役合格者が多い国公立大学の受験倍率は以下の通りとなっています。

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一覧から分かる通り、前期国公立入試はどこも概ね3人に1人の合格割合です。

東京大学が、2次試験の合格者を3割程度となるようセンター試験で足切りを実施するように、全国模試などの結果を受けて、どの大学でも概ね3~4割程度の合格率となるように受験生が予め分散するのだと思います。

日比谷現役生が全員国公立を受けると仮定した場合の単純現役合格率は、生徒320人で136人合格ですから42.5%となります。私立専願もいくらかいることを考えると、実際はもう少し高いでしょう。

ですから大部分の日比谷生は、いずれかの国公立を第一志望として受験していることがうかがえます。もし国公立を受けない生徒の割合がそれなりに高いのであれば、全体の平均合格率が50%を超えるような結果となり、難関大受験者が多いことを考えると、それはそれでなかなかの状況ということになります。

そして東京大学33人合格に対しては、平均的な合格率とみた場合には、概ね100人程度の現役生が実際に東大を受験し、それ以外の生徒が一覧の他の大学を受験していることになります。

現役受験生の保護者の感覚では、難関国公立大学への受験を第一志望として真剣に考えている生徒が周囲に普通にいるのが、現在の日比谷高校の環境だと思います。

 

現役進学と浪人生

 最後に、浪人組の実態を考えます。

単純に引き算すればよい話ですが、2018年度の結果は以下の通りとなります。

  • 国公立大進学 128人
  • 私立大学進学   70人
  • 海外大学進学  1人

生徒320人中、199人が現役で大学に進学しています。全員が進学希望とした場合、121人、37.8%が浪人を選択したということです。この状況をどう評価すべきでしょうか。

現在進学先を公表する代表的な進学校として、開成高校が挙げられます。そこで、公私両雄のベンチマークとして、日比谷と開成高校の現役進学状況を比較してみます。

この際、日比谷は1学年320人、開成は400人となり、数の単純比較が難しいため、開成高校についは320人換算した数字を併記しています。

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進学先大学の内訳を無視して数だけに焦点を当てた場合、2018年入試における日比谷と開成の国公立大学進学数は320人換算で128人と126人ですからほぼ同数です。

ただし、私立大学への進学数を見ると、日比谷の70人に対し、開成は36人とほぼ半数となります。合格数も日比谷の433人に対して開成は234人となりますから、開成の方が現役では難関国立大一本の傾向が強そうです。

その結果、現役進学総数を見ると、日比谷の62%に対し開成は52%となり、開成現役生の半分が浪人するという現状があるようです。知りませんでした。

ここから読み取れるのは、開成高校の方が、やはりより難関の大学への進学にこだわっており、 日比谷の方がより現役進学を重視して、現実的な進学先を見極めているということではないかと思います。

現状では開成の場合は現役生の1/2が、日比谷の場合は1/3が、より高い志を胸に希望の大学を目指して浪人を選択する状況があるようです。これが他の中高一貫校や地方の公立トップ校の状況と比較してどうであるかは、知る由もありません。

ただしネット上には、誰かが求めるそうした情報に対して、様々な憶測が書き込まれている現実があります。ただし情報の大部分は、悪意があるのかないのか、目的が何であるのか分かりませんが、根拠のない誰かの想像の産物が中心だということです。これは日比谷に限らずどの学校についても概ね同じことでしょう。

ですから受験生である君は、これからの志望校選びの大切な時期を、誰かの流言に心惑わされることなく過ごすことができるよう、ネット上の情報収集はそろそろ止めにするのがよいのではないかと思います。

保護者の方も掲示板の情報を鵜呑みにしてあたふたしたり、子どもを不安な気持ちにさせないよう、ネットからの情報収集はほどほどに、わが子の選択を信じて見守る勇気が必要なのではないかと思います。

ではまた次回。


日比谷高校の大学合格期待値 

日比谷の進学実績を支えるもの

早慶合格の強い高校はどこか