日比谷生もすなるTwitterといふものをしてみむとてするなり ~日比父ブログ一周年報告

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 2016年7月4日の第1回目の投稿に始まったこのブログも、1周年を迎えました。

中学受験が盛んな東京において、公立中学からの高校受験を経験した一保護者として、その立場で感じた悩みや葛藤を後に続く子供たちやその保護者の方に伝えなければ、という独りよがりの使命感から書き始めたこのブログ。

春夏秋冬、日比谷高校での四季折々の学校生活を背景に、複雑で分かりづらい都立入試の仕組みを直感的に理解できる言葉や図表に置き換えながら、受験生とその家族にとって有益と思う情報について、独自の視点から発信してきました。

今でも些末な個人ブログの一つには違いありませんが、それでも、日比谷高校に興味を持つ方が多く訪れる場所の一つに育ってきたのではないかと感じています。

そこで今回は、ブログ1周年の区切りとして、現在およびこれまでの状況を顧みながら、これからの立ち位置と運営の方向性について考えてみたいと思います。

 

日比父ブログ1年の通信簿

 まずは1年間の本ブログの現状についてお知らせします。

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  • 記事数:65(本記事含まず)
  • 閲覧者延べ数:約82,048人
  • 記事閲覧総数:約270,545ページ
  • 閲覧者滞在国:84ヵ国(他不明多数)
  • 収支:収入0円、支出▲8,434円

この1年で、延べ約8万人、27万記事をご覧いただいたことになります。
現在も新規訪問者が概ね6割、リピーターは4割で推移していますから、毎年新しい受験生に入れ替わりながら、今後も訪問者の数は緩やかに増えるだろうと思います。

1年間の記事閲覧総数と閲覧者延べ数を365日で割ると、1日当たりの平均数として、それぞれ約740ページ、225人となります。
現在は1日600~1,000ページ程、1か月で2万~3万ページが継続的に読まれています。
一個人が運営するブログとしては、中堅といったところでしょうか。

そしてこれまでの1日当たりの最大数は、訪問者約4,200人、6,500ページ。
これは今年3月の、東大入試合格発表直後の数字です。
日比谷高校入試直前の2月末から、東大合格発表後の3月末にかけては、特にアクセスが集中する時期となりました。

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『2017年東大合格速報 そして新たに日比谷高校を目指す受験生へ』の記事を出した直後の3月13日から1週間ほど、不思議なことにグーグルで『東大合格』と検索すると、本ブログの記事がトップニュースとして表示される状況が続きました。

週刊朝日、サンデー毎日、インターエデュの東大合格速報よりも上位ニュースとして、グーグルに認識された事実に自分自身も驚きました。
502,000の検索結果のトップを1週間ほど維持したのです。

この時は個人が情報を発信するということの可能性を感じた期間でもあり、文章を発信することに真摯に取り組む姿勢を再確認した時期でもあります。

ブログ開始10日もたたない内にルール違反でグーグルから締め出しを受けた本ブログでしたが、現在ではグーグルに好かれていると感じることが多々あります。
特にアクセスを増やすための対策は行っていませんが、そう感じるのです。

良くも悪くも、今では日比谷高校関連の検索を行うと、学校のホームページはもちろんとして、wikipediaや日経、東洋経済、NAVERまとめ、インターエデュなどの大手情報発信企業と並んで、本ブログが上位に現れることが多いのではないでしょうか。 

学校や在校生に迷惑をかけてはならないと、身の引き締まる思いです。

 

日比父ブログが広告を載せない理由 

 本ブログを好ましいと感じて下さる方がいるとすれば、その理由の一つとして広告や何らかの利益誘導的なボタンが一切ない、という点があるかもしれません。

今のところ、広告や特定の商業的商品やサービスへのリンク、あるいはブログランキングのようなサイトに登録するつもりはありません。

そうした拘束から自由でいたいのです。
使われるのは、会社員の立場だけでいい。

副収入を目的としないのも、同じ理由です。

日比谷高校をテーマに一保護者として投稿している以上、学校側に対しても、受験生とその保護者の方に対しても、引け目のないきれいな状態でいたいのです。

アクセス数や利益の増大を狙って、学校をだしに文章を書いているわけではない。
その状態をはっきりと態度で示したいのです。

そのために、有料ブログの利用料分だけ収支は常にマイナスです。

 

発信すべき情報は尽きず

 ブログを始めた当初は、いつまで続くか続けるか、分からない状態でした。
長男の高校受験終了直後から、伝えたい内容は一定数あるけれど、それが継続的に続けられるかどうかは全く分からずの船出です。

とりあえず、1年は続けてみようと始めたのです。

しかし1周年を迎えた現在では、発信したい記事のストックは貯まっていくばかり。
在庫がなかなかはけません。

この日比父ブログは現在ほぼ週刊、週1度のペースで発信しています。
1つの記事は概ね7,000字程度。
遅筆な私にとっては、かなり時間のかかる行為なのです。
本業を別に持つ身としては、これ以上の発信は難しい。かといって、軽い内容の記事を数多く発信する気にもなれない。

本当は、リアルタイムでお伝えしたい情報が結構あるのですが、牛歩のような現状の配信状況では小回りが利きません。

例えば、日比谷高校では現在、小学校5・6年生向けの学校説明会と体験授業の募集をしています。
〆切は7月7日に往復はがきの必着です。

日比谷高校 小学生対象学校説明会募集

日比谷高校に興味はあるけれど、そうした情報は知らないという小学生や保護者の方も結構いるのではないでしょうか。
そうした家庭に情報を届けたいのです。

また同時に、夏の中学生向け学校説明会の参加募集も行っています。
個人的には、特に日頃海外で暮らす受験生にその情報を伝えたい。
説明会に合わせて、夏の帰国の予定を組むのが良いのではないかと思うのです。

日比谷高校 中学生学校見学会参加募集

そうしたちょっとした情報をタイムリーに発信したいのだけれど、週刊ブログの本文では気軽な情報提供ができない。

いつの頃からか、そんなストレスを感じるようになっていました。

 

SNS嫌いの呼び人知らずの中で

 私は多くの人と繋がることはあまり好きな方ではないので、ラインやフェイスブック、ツイッターといったSNSからはずっと距離を置いてきました。
警戒心が強いのでしょうか、携帯の位置情報も常にOFFです。

現在の社会においてこうしたアプリを利用しない人間は、飲み会や休日の活動などにも積極的に呼ばれることのない生活。
現代の情報社会における山籠もりに近い状況かもしれません。
都会の仙人暮らしです。

企業戦士としては致命的な行為だと思いますが、逆にそれ故に家族と多くの時間を過ごす、穏やかな暮らしを実現しています。
だからこそ、文章に向かう時間が取れるのでしょう。

SNSに疲れたり、強迫観念に追われる苦しい日々を送る君は、すべてを断ち切り山に入るつもりで、SNSのアカウントを凍結してみてはいかがでしょうか。
一瞬にして、世界が変わることでしょう。
しばらく人と繋がることを断ち、静かに自分を見つめ直してみれば、案外これまでのネット上の人ごみに、どれほどの意味があったのかとの悟りを得るかもしれません。
デトックスというよりは、ある意味、日常生活で実践する現代の出家です。

20年以上前でしょうか、創刊されたばかりの『wired』という雑誌のタイトルを本屋で見かけた際は、インターネットが一般に普及する前の世の中でしたが、内心少しドキッとしました。
繋がるということが、21世紀のキーワードになると直感的に感じたからです。
逆に今では、物心ついた幼いころから、ネットにも他者にも繋がらないという選択は考えられない毎日。

個人的にはどちらかというと、スマホもグーグルも携帯もない、世界が今よりずっと広く、未知なるものがより未知なるものとして輝いていた昭和の時代が懐かしい。
現在では10秒で得られる答えを、10時間も10日間もかけて探した時代です。


しかし、こうして情報を発信する側に回ってみると、航空母艦のようにどっしり腰を落ち着けて綴るブログの良さもさることながら、先の例に挙げたような消費期限のある情報を適時にお届けするために、ひらり身軽に目的地に向かって舞い上がるドローンのような手段も時には必要ではないかと感じるようになってきました。

そして1周年を迎え、この先のブログ運営を思う時、好きではないが他者との繋がりを前提とした、身軽な情報発信手段を得ることも大切ではないか、と考えるようになったのです。

 

日比父ブログがつぶやく時

 ブログの書き手としては、日々の出来事や身の回りの関心事について発信しようとは思っていません。
ましてや、存在を誇示するための情報拡散の手段としても使いたくはない。

そうではなく、携帯が普及する、ほんの数十年前まであった駅の待合掲示板のように、それを必要とする相手にのみ伝わる静かな情報掲示板として利用したい。

日比父ブログがつぶやくのは、そうしたアナログ的な理由です。

  • 今後次第に更新頻度が下がると思われるブログについて、新しい記事の配信をお知らせするため
  • 期間限定の有効な学校公開情報などを、適宜お届けするため

これまでは、むしろ安易な拡散を避けるために、できる限りSNS的な要素から距離を保ってきた本ブログが、そうした無秩序な情報社会と繋がることに対して、正直怖さも感じます。

大切に育ててきた何かが、ある日突然ズタズタに切り裂かれてしまうのではないかと。
社会人として、SNSの持つ利便性の陰に隠れた危険性への警戒心は強くあります。

ただし先に述べたように、情報の発信側としてすべき対応を考えた場合には、一歩前へ踏み出すことが必要だとの認識も強くあるのです。

案ずるより産むがやすし。

スマホを片時も離すことのない、今どきの高校生から見ると笑われそうな悩みには違いないけれど、日常の生活に対するつぶやきではない、一つの社会的な価値観の発信者としては、慎重にならざるを得ないのです。

『日比谷生もすなるtwitterといふものを、してみむとてするなり。』

日比谷高校の生徒も(気軽に)利用しているtwitterを、(SNS嫌いである私も)してみようと思って始めます。

本日から2周年目の周回に入ったこの日比父ブログが、この先どのような大団円を迎えるのか、今日現在では正直思い描けていません。

いつかは終わるブログの更新を、最後につぶやく日が来るまで、まだしばらくは続けてみたいと思います。

ではまた次回。


日比父ブログの原点。1年前の初めての投稿 

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