日比谷高校を志す君に贈る父の言葉

日比谷高校第一志望ながら、日比谷、開成、塾高のどこに入学すべきか、都立合格発表まで悩んだ父親が贈る、上をめざす君と家族を応援する徒然日記

中高一貫校から日比谷高校を目指す君へ

 最近受け取る情報で多いと感じることの一つに、中学入試で一貫校に入学した生徒の中に、高校受験で他校に移りたいと考える生徒が一定数いるということ。

その理由は様々あると思いますが、共通するのは各々が帰属する集団の中でマイナーな存在であり、その立場故に周囲に相談できずに悩む場合が多いということ。

残念ながら私自身には、一貫校の中学部から別の高校に入学した経験はありませんが、近い経験として、某国立大を退学して別の国立大学に入学したことがあります。

私自身のことは今回の内容とは直接関係がないのでお話ししませんが、敷かれたレールを外れ、場合によっては孤独やある種の負い目を感じながら平坦ではない道に向かうという意味において、今回のテーマについて多少は理解を示すことができる立場ではないかと自己弁護しつつ、青春を謳歌すべき新緑の時期に悩める君のための参考情報をお届けしたいと思います。

尚、本文章は、中高一貫校から他校への高校受験を推奨したり幇助する目的ではない点を予めお断りしておきます。
できることなら順風のまま学生生活を続けることがベターだと思いますが、私自身がそうであったように、逆風の中、どうしても一歩前に進まなければ自分自身を御しきれないという若者がいることもまた確かな事実です。

そしてそのような状況に対して適切な情報がないために、君が淡い期待を抱いたり、必要以上の悲観に暮れることがないよう、事実をお伝えする事を目的としています。


経験のないことを語ることはできませんので、今回は客観的事実を参照しながら、実際に一貫校から日比谷に入学した先輩の話を紹介するという立場に徹したいと思います。

短くはない中学受験でせっかく苦労して入学した学校を離れるか留まるか、10代の迷える君にとっては諸先輩方の歩みを知ることが、人生の大きな決断に対する相当な参考になるだろうと思うのです。

では早速情報を見てみましょう。

 

 

都内公立中以外からの日比谷合格

 まずは日比谷高校が公表する、平成27、28年度の「都内公立中学以外都内校」卒業生合格者数に基づく次の一覧をご覧ください。

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一覧の数字の前提条件は以下の通りです。

  • 都内国立・私立卒業生のみカウント
  • 都内公立中卒業者は含まない
  • 都外国公立私立中卒業者は含まない
  • インター、海外学校卒業生は含まない

公表されているのは学校名と合格者数ですが、該当校にとっては前向きな情報ではないため学校名は伏せてあります。
また、合格者傾向を読み取るために、各学校の併設校情報を追加しています。

たった2年間の情報ですが、一般的にこの種の情報を目にする機会は今までほとんどなかったのではないでしょうか。
限りある情報ですが、一貫校から外部受験を考えている君にとっては貴重な情報には違いありません。 

一覧から、何か傾向が読み取れるでしょうか?

 

都内国私立中学からの合格者傾向

 個人的なに感じた傾向は以下の通りです。

  • 2年とも合格者傾向が概ね同じ
  • 国立附属からの合格者は継続的に存在
  • 私立は毎年異なる学校から一定数存在
  • 国立は推薦が多く、一貫私立推薦は0
  • 男女別学校は完全一貫校が多い
  • 大学附属校の受験者も毎年一定数存在

年度数も実数も限定的な情報ですので明確な傾向を指摘するのは難しいですが、それでも概ね上記のような状況は読めるように思います。

特に、平成27年、28年の状況が概ね同じであるという点は重要でしょう。
サンプルが少ないですが、統計的に例年同様の傾向にあると言えるかもしれません。
間もなく平成29年度の情報が開示されると思いますので、3年傾向が見たいです。

 

一貫校からの受験志願者数

 一覧はあくまで卒業中学での合格人数カウントになっています。
受験者数は公表されていない点と、中高一貫校から高校受験を行う場合、予め公立中学に転校して内申点準備に備えるという指南もあるようですし、都内在住で神奈川や千葉、埼玉の私立に通う生徒が受験した場合は数字に含まれませんから、実質的な受験数がどれ程の数になるのかは分かりません。

ただし学力試験の受験倍率が概ね2倍、推薦は3~4倍である点と先の前提条件を考えると、あくまで推測ですが、全体として概ね50名以上の学外受験生は毎年存在すると言えるかもしれません。

では個別の状況を見てみましょう。

 

国立附属中学からの日比谷合格状況

 まず国立大学附属中学からの状況ですが、毎年10名程度の合格者があるようです。

国立からの特徴は、一般の公立中学合格者と比較すると、推薦入試からの合格割合が多いということでしょうか。

この点は、一般公立中学よりも多くの国立附属生が推薦入試に臨んでいるのか、あるいは合格率が高いのかはっきり分かりませんが、1校からの推薦枠が決まっているとすれば後者ということになります。

A国立附属中学は高校以降の生徒受入れ枠が特殊なため学校が容易に特定されてしまいますが、ホームページには既に平成29年度の合格および進学実績が公表されています。

直近5年間の日比谷高校への進学状況は以下の通りです。

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これを見ると、2年間の傾向が5年通して変わっていない状況が伺えます。

特にここは男子高校枠がありませんから、男子は全員高校受験となりますが、合格数は日比谷合格の常連公立中学とあまり変わりません。
天皇継承者が日比谷高校に進学することもあり得るのでしょうか。


そして、何といっても国立附属で目立つのはC校でしょう。
こちらは毎年多数の受験者がありそうです。
学内のどのような立ち位置の生徒が外部受験するのか分かりませんが、この関連附属高校は本年度より内部進学試験の日程を変更したようですので、平成29年度からは傾向が変わっている可能性もあります。
 

私立中学からの日比谷合格状況

 私立中学の内、q、r校は高校の設置がないため除外すると、こちらも毎年10人程が中高一貫私立から日比谷に合格しています。

一覧の通り、毎年様々な中学から1名程度の合格がある、逆に言うと特定の中学からの受験傾向はないだろうということです。

従って、一貫私立から日比谷高校を目指す生徒は毎年一定数存在するけれども、特定の学校に限らない、つまり一貫校からの高校受験は個人的な問題に起因する決断だということが言えそうです。

その中にあってl校は、大学までの入学枠があるにも関わらず、毎年一定の日比谷志向を持った生徒が存在しているようです。
ここは高校入学枠のある伝統校の一つであり、外部大学進学者も毎年少なからずいるようですから、完全一貫校と比較すると外部受験に対して協力的なのかもしれません。

女子校・男子校は高校入学枠のない完全一貫校からの受験が比較的多いようです。
気になるのは、全体として推薦合格者が2年続けて皆無であることです。

公立中学からの推薦受験と比較して、より厳しい覚悟で受験に臨むように思うのですが、もしかすると外部進学に対して所属私立からの内申協力が得られにくいのかもしれません。
もちろん確かなことは分かりません。

共学校の場合は、完全中高一貫校は都内で2校しかありませんから、必然的に高校枠のある学校が多くなります。


外部受験の理由が学校に馴染まないためか、共学を希望するためか、あるいは大学受験に向けてのステップアップを求めてのものなのかこの一覧では分かりませんが、日比谷1校の合格者がこの数ですから、不合格者も含めて都立進学重点校全体で見ると、毎年それなりの数の外部受験希望者が存在しそうです。

中高一貫校からの外部受験に関しては、あまり推奨される種類のものではないと思われますので、確認できる情報は限定的です。
今回はこれ以上突っ込んだ考察はありませんが、外部受験をしようか悩める君にとっては、合格実績の現実を把握するだけでも意味のある情報ではないでしょうか。 


2017年5月25日追記:

 現在中高一貫校から外部受験を検討している読者の方から、以下のような情報をいただきました。
都内の私立学校で構成する私学連盟の中で、一貫校からの外部受験者への推薦は行わないというルールがあるそうです。そうであれば、一貫校からの推薦合格が0であるのは必然となります。
また、いわゆる合格確約を行う併願優遇も利用できないのだそうですが、こちらは実質的に受け入れる学校もあるようです。
中3までの早い段階で公立中学に転校する生徒がいるのは、こうした理由も背景にありそうです。

 

中高一貫校からの入学実例

 これまで見てきた通り、内部進学を辞退して都立高校を受験する中学生は毎年一定数いるのは事実ですが、その具体的な言動について語られる事はほとんどありません。

あってももほとんどがWeb上の掲示板情報。
事実かどうかさえ判断がつきません。

そんな中、ある意味公人に近い立場にある最近の日比谷の卒業生が、中高一貫校からの高校受験で日比谷に入学した経験を自ら語ったサイトが存在します。 

ちょうどこの春、2013年の日比谷卒業生から、ミス慶應経由の女子アナが登場したご時世ですから、日比谷女子の中にも学校での女子力向上を志向する生徒もいるでしょう。

ゆるくてゴメン、日比谷高校体育大会 〜高校生の自主自律と地毛証明とスマホ規制 - 日比谷高校を志す君に贈る父の言葉


先の記事でお伝えした、今春女子アナウンサーとしてテレビ東京に入社した角谷アナは、実はこの中高一貫校からの日比谷受験合格組です。

そして高校受験を決断する過程と心境について、非常に簡単ではありますが、本人自ら綴った文章が残っていますので最後にご紹介したいと思います。

そのサイトはミス慶應に向けたアピールサイトですので、君の悩める状況に対しては少しキラキラ過ぎる感じが否めませんし、今回のテーマからずれている記載も多分にありますが、高校受験を決意した当時の心境やその後の学校生活を伺うことができる貴重な情報です。

では見てみましょう。 

 

ちょっと真面目に♩

(前段省略)

実は私、中、高、大学と、全て受験しているんです!少しめずらしいパターンかな??

小学生の頃に、中学受験をして中学校へ入学しました。まだまだ幼いながら、お友達同士の密度が濃くてとても居心地が良かったのを覚えています(*^o^*)

学校帰りに背伸びして寄り道してみたり、女の子同士でかわいいお店に入ってみたり…中学生ならではでした♪

今でもとても仲の良い親友や、このミスコンのことをTwitterなどで応援してくれる大切なお友達に出会えた場所です。

中学2年生の終わり頃、ふとしたきっかけで都立の日比谷高校の文化祭を見にいき、学校の雰囲気や学生たちの楽しそうな様子を見て、どーーーうしても日比谷に行きたい!と思うようになりました。

そこからは日比谷に合格するために、少しずつ勉強をはじめてみました。そしていざ高校受験、無事第1志望だった都立日比谷高校に合格することができて、とっっても嬉かったのを覚えています

高校に入学してからは、周りのみんなの賢さに改めてびっくり!だめだめな私でしたが、ダンス部で一生ものの仲間や、クラスの友人にも恵まれて楽しく過ごしました。

そしていざ大学受験!!

まだまだ1年ちょっと前なので、記憶が鮮明に残っています。笑

高校3年生になってからは、ほぼ勉強だけの日々。そんな中でも、3大行事と呼ばれる合唱祭、体育祭、星陵祭にクラス一丸となって取り組んだのもいい思い出です(*^^*)

私は文系の国立大学を志望していたので、センター試験も含めると勉強すべき科目がたくさんありました!理系科目がとても苦手なので、数学や理科(私は地学を選択していました)に苦しめられたのを覚えています…ヽ(;▽;)ノ

夏以降は、ほぼ毎日高校の自習室に夜までこもって勉強していました。でもその帰り道に、みんなでわいわい話しながら帰るのがとてもたのしくて、受験勉強の癒しでした(*^^*)

国語と歴史が好きだったので、日本史や古典勉強はたのしくて、今でも歴史書などを読むときに受験で身につけた知識が役に立ったりするとうれしくなります♩

冬になって受験本番、まずは国立大学志望にとってはとってもとっても大事なセンター試験!

センター試験の当日の朝。

母親に見送られて、がんばってくるね!!と意気揚々と家を出た瞬間、前日までの雪が凍っていて、すべって尻もちをついたんです。笑

特に怪我などはなかったですが、なんと幸先わるいんだろう…と思うと同時に、自分のどんくささに笑ってしまいました。笑

センター試験を終え、私立大学の入試、そして国立大学の入試、と続きます。

私立大学の中では1番行きたいと思っていた慶應に合格をいただいて、少し心が落ち着いてから、国立受験に臨みました。

残念ながら第一志望だった国立大学には届かず、後期入試で受けた国立大学には拾っていただけたのですが、とっても迷った末に、家族とも話し合い、慶應に進学することを決めました。

いま思うと、あのとき慶應に進学しよう!と決めたからこそ、今こうしてミス慶應候補者としてみなさまに発信できているのだと思うと、なんだか感慨深いです…!

こうして私の受験生時代は終わりました(*^^*)

受験というのは、学力はもちろん、精神力、忍耐力、体力まで試されるものですよね…

いま受験と向き合っている現役生のみなさんは、つらくなったときは是非一度、自分の人生や将来なりたい自分、そのためには何を勉強すべきなのか、などを考えてみてほしいです!不思議と力が湧いてきますよ(*^o^*)

特に学力もなく、偉そうなことを言える立場では全くないのですが、少しでも受験で悩んでいる学生さん方に伝わればなぁと思いこの記事を書かせていただきました!


(後段省略。原文へはタイトルをクリック)


この文章では、日比谷受験の理由について、憧れというポジティブな感情として表現しています。日比谷高校の学園祭である星陵祭を小中学校で体感して、日比谷を志望する受験生は結構多いと思います。
もちろん表の理由だけではない、様々な要因があったことでしょう。

いずれにしても一歩前に踏み出したことで、その後の人生が大きく開かれた成功事例の一つと言えるでしょう。

余談ですが、角谷アナは日比谷の先輩である安藤優子アナを目標とする報道志向ということですので、番組が続いていれば将来WBS(ワールドビジネスサテライト)のメインキャスターとして登場するように思います。

人に押し上げられる能力が元来備わっているのであれば、案外初代の小池百合子女史のような道を歩むかもしれません。

いずれにしても、何気に日比谷生の国立志向が伺える、興味深い内容だと思います。

一連の文章中には、日比谷高校の学生生活を垣間見ることができるその他2つの記事が掲載されていますので、興味があれば合わせて以下を参照ください。
タイトルから当該記事へジャンプします。
 

さて、いかがでしたでしょうか。 
最後はいつもと大分雰囲気が異なるようにも思いますが、合格者一覧を見る限りでは、中高一貫校から日比谷を目指す受験生には女子が多いようにも思いますので、等身大の日比谷女子の一面が垣間見える情報としてお届けしました。

いつもは自然と男子向けの情報に偏ってしまいますので、今回は女子向きの内容を意識してみました。

個人的に日比谷女子のイメージとしては、『数学ガール』のミルカ女史のような、くだらない事を言う男子にフッと鼻で笑うような、少し陰のあるクールで大人びた幻想を抱きますが、やはりそれとは異なる同世代と同じ等身大の青春像があるのですね。


前回お届けした体育祭も大盛り上がりの内に終了し、今週から早速6月の合唱祭の準備に取り掛かるわが家の2年生。

相変わらず勉強する気配はなさそうですが、塾漬けの日々とは異なる進学校生活もまた一つの青春像としてよいではないですか。
親としては、中学校と同じく部活引退までは受験勉強にあまり期待せず、好きな部活や人間関係の勉強に精を出してもらえばと思います。

中学受験で入った学校に通いながら、人知れず日比谷高校を志す君が、外部高校受験をするにしてもしないにしても、君らしい学生時代を過ごせるよう、保護者の一人として願わずにはいられません。
どちらにしても、良き仲間とのよき時間が過ごせますように。

ではまた次回。

 

 日比谷を目指す受験生の憧れ

合格の喜びと君を支えてくれた家族への感謝 

これから日比谷を目指す君へ